- 歌ってみたで、音割れしてしまうのはなぜ?
- 音割れを防ぐ方法を教えて!
- MIXで音割れを直すアプリってあるの?
今回は「歌ってみた」のボーカルが音割れしてしまい、困っているあなたの為に…
音割れを防ぐ方法や、修正方法ご紹介していきたいと思います!
音割れとは?
「音割れ」とは、音量が大きすぎて、「バリバリッ」という、歪んだ音が発生する現象です。
実は、音割れって、歌ってみた初心者に、よくある音声トラブルなんです!
しかも、厄介なのが耳で判断しづらいんですよね…
耳で聴いて、音が割れている感じがしなくても、圧迫感のある音質になっていたりします。
そうすると、ボーカルトラックの抜けが悪くなり、MIXのクオリティにも影響してきます。
そんな、初心者泣かせの音割れですが、初歩的なセッティングミスで起こることが多いんです!
音割れの主な原因は、以下の2つです。
- 録音時の入力レベルが大きすぎる
- ファイルの書き出し時の出力レベルが大きすぎる
そんな簡単なこと!?と思いますよね。
ですが、意外とおろそかになっている人が多いんです!
せっかく、頑張って録ったボーカルテイクが、音割れしていた…
なんて避けたいですよね…
ですので、今回は、歌ってみた初心者にも出来る「音割れ対策」を解説していきます!
音割れを判断する3つのポイント
まず、音割れしているかどうか、自分で判断できていますか?
「歌っているときは、ヘッドフォンで聴いていても気づかない」
「耳で聴いているだけだと判断が難しい」
という人が多いのではないでしょうか?
そうなんです…
音割れって、あきらかに「バリバリッ」と歪んでいない限り、気づきにくいんです。
しかも、歌ってみたは1人で録音することが多いため、客観的に指摘してくれる人もいません。
ですので、耳に頼らず、自分で音割れを判断する方法を知っておくことが大切です!
そんな音割れを判断するポイントが、以下の3つです。
- 波形の上下に空白がない
- 波形が潰れている
- マスタートラックのメーターが赤く点灯
耳に頼らない方法なので、歌ってみた初心者でも簡単に覚えられます!
それでは、ひとつずつ解説していきますね。
波形の上下に空白がない
まずは、録音したボーカルトラックの波形を見てみましょう。
このように、波形の上下に余白がなくなっていたりしませんか?
もし、こんな波形になっている場合、DAWで録音できる音量の限界を越えてしまっているんです。
また、こちらの波形も見てください。
ある程度の余白があるので、大丈夫そうに見えますよね。
ですが、よく見ると、サビの一部だけ、音量の限界を越えてしまっています…
このように、一部でも波形の上下に余白がなくなっていたら、音割れをしているんです!
波形が潰れている
次は、こちらの波形を見てみましょう。
こちらは、波形の上下に余白があるので、大丈夫そうに見えますよね!
ですが、拡大してみると、波形自体の上下が潰れて平坦になっています…
このように、上下に余白があっても、波形自体が潰れている場合は、音割れをしています。
マスタートラックのメーターが赤く点灯
続いて、こちらの波形を見てみましょう。
「波形の上下に余白があるし、波形自体も潰れていない」
これであれば、音割れは大丈夫そうですよね!
しかし、安心するのはまだ早いんです…
ボーカルトラックをソロにして、再生してみてください。
この時、マスタートラックのメーターが赤く点灯していませんか?
波形に問題はなくても、メーターが赤く点灯していたら、音割れをしてしまいます。
歌ってみたの初心者は、この3つが原因で音割れしていることが多いんです…!
MIX師にデータを渡す前に、この3つのポイントをチェックしてみてください!
音割れが起こる3つの原因
さて、音割れは見つけられましたか?
見つけ方は、分かってしまえば、簡単ですよね!
でも、そもそも音割れの原因って何なのでしょうか?
そんな音割れの主な原因が、以下の3つです。
- オーディオインターフェースの入力ゲインを上げすぎ
- マイクとの距離が近すぎ
- DAWのフェーダーやプラグインで音量を上げすぎ
それでは、ひとつずつ解説していきますね。
オーディオインターフェースの入力ゲインを上げすぎ
「波形の上下に余白がない」
そんなときは、オーディオインターフェースの、入力ゲインを上げすぎているのが原因です。
出典:uaudio.jp
歌ってみた初心者にありがちなのですが、声が小さいなと思ったとき、入力ゲインを上げてしまっていませんか?
そうすると、録音レベルも上がってしまい、DAWで録音できる音量の限界を越えてしまいます…
ですので、録音レベルが適切なのに、声が小さいなと思ったときは、モニターボリュームを上げましょう!
出典:uaudio.jp
あと、オーディオインターフェースによっては「PEAKランプ」が付いている機種もあります。
「PEAKランプ」は入力の限界を超えると、赤く点灯します。
こちらも入力ゲインを上げすぎていないかの目安になるので、録音のときにチェックしましょうね!
マイクとの距離が近すぎ
「波形の上下に余白はあるのに、波形が潰れている」
そんなときは、マイクと口の距離が近すぎるのが原因です。
オーディオインターフェースの入力ゲインが適切でも、マイクとの距離が近すぎる場合
マイク自体が入力の限界を越えてしまうことがあります。
特に、コンデンサーマイクは、吹かれにも弱いため、近すぎるとすぐに音割れしてしまいます…
最悪、マイクの故障にも繋がりますので、マイクとの距離は気をつけましょう!
DAWのフェーダーやプラグインで音量を上げすぎ
「波形の上下に余白があるし、波形自体も潰れていない」
「でも、マスタートラックのメーターが赤く点灯してしまう」
そんなときは、DAWのフェーダーやプラグインで、出力を上げすぎているのが原因です。
DAWの出力レベルの限界を越えていると、書き出した音源が音割れしてしまいます。
音割れを防ぐ3つの方法
音割れの原因は特定できましたか?
歌ってみた初心者は、意外とやりがちなことばかりでしたよね…!
それでは、続いて、音割れの防ぎ方を見ていきましょう!
音割れを防ぐ方法は、以下の3つです。
- 入力ゲインを下げる
- マイクとの距離をあける
- 出力レベルを下げる
これを知っておけば、歌ってみた脱初心者です!
それでは、ひとつずつ解説していきますね。
入力ゲインを下げる
「波形の上下に空白がない」
出典:uaudio.jp
そんなときは、オーディオインターフェースの入力ゲインを下げましょう!
目安は波形のピークが-6db程度
歌ってみた初心者は、どのくらいが適正レベルなのか、判断が難しいですよね…
目安としては、いちばん声を張るサビなどで、波形のピークが-6dbくらいにしておくとちょうどよいです。
このくらいの音量にしておけば、突発的な過大入力にも対応できます。
「-6db(デシベル)とかよくわからないよ…」という人もいますよね!
きっちり数値を合わせる必要は無いので、安心してください。
だいたいの見た目で、波形に余白があいていれば大丈夫です!
歌入れの本番前には、必ずテスト録音をして、録音レベルをチェックしましょうね!
Aメロが小さすぎる?
サビに入力ゲインを合わせると、サビ以外が小さすぎることってありませんか…?
多少の音量差は良いのですが、波形が見えないほど小さいと、ちょっと気になりますよね。
そんなときは、サビとサビ以外で、別々にオーディオインターフェースの入力ゲインを設定しましょう。
入力ゲインを変更した箇所は、MIX師さんに伝えておくと親切です。
さらに、分かりやすいようにトラックを分けておくのも良いですね。
マイクとの距離をあける
「波形の上下に余白はあるのに、波形が潰れている」
そんなときは、マイクと口の距離をあけましょう!
目安はこぶし1〜2個分
マイクとの距離は、こぶし1〜2個分くらい(5〜10cm)を目安にすると良いです。
あまりに離れすぎると、低音がなくなり、スカスカな音になってしまいます。
一度決めたマイクの距離は変えない
マイクとの距離は、一度決めたら、1曲通して変えないようにしましょう!
音量差があるからといって、サビとAメロでマイクの距離を変えてしまう方がいます。
歌ってみたの場合、自宅で録音することが多いですよね。
防音されていない部屋で、歌ってみたを録る場合、どうしても部屋鳴りが一緒に録音されてしまいます。
そのため、マイクから離れすぎると、部屋鳴りが増え、声が遠くなったりします。
ですので、サビとAメロで、音量差を少なくしたいのであれば、入力ゲインで調整するようにしましょう!
USB接続のマイクは音割れしやすい
USB接続のマイクは、大音量の入力に弱く、音割れしやすいんです。
値段も安いので、初心者はつい購入したくなりますよね…
ですが、残念ながら、USB接続のマイクは、歌ってみたには不向きです。
値段は多少高くなってしまいますが、ボーカル録音には、XLR接続のマイクを使いましょう!
歌ってみたにおすすめのマイクが知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
出力レベルを下げる
「波形の上下に余白はあるし、波形自体も潰れていない」
「でも、マスタートラックのメーターが赤く点灯する」
そんなときは、フェーダーやプラグインで出力を下げましょう!
メーターが赤く点灯する原因
録音した波形は問題ないのに、メーターが赤く点灯してしまう原因は、以下の3つです。
- マスタートラックのフェーダーが上がっている
- プラグインの出力が大きすぎる
- ボーカルトラックのフェーダーが上がっている
もちろん、歌入れをしているときは、好きな音量でモニターしていただいて構いません。
ですが、そのまま書き出してしまうと、せっかく適正レベルで録音したボーカルが音割れしてしまいます。
出力レベルを適正にする方法
そこで、書き出す前に、DAWの設定を確認しておきましょう。
音割れしないように、書き出す設定は、以下の3つです。
- マスタートラックのフェーダーを0dbにする
- プラグインは外す、またはバイパスにする
- ボーカルトラックのフェーダーを0dbにする
歌ってみたのボーカルを書き出す前には、この設定にしておきましょう。
その後、マスタートラックのメーターが赤く点灯していないか、必ずチェックして書き出せばバッチリです!
慣れるまでは面倒だと思いますが、歌ってみたのクオリティアップに繋がりますので、ぜひ習慣にしてください!
音割れを直すアプリ
さて、音割れを防ぐ方法は分かりましたでしょうか?
機材の設定を見直して歌い直せば、音割れは防げそうですよね!
ですが、場合によっては、歌い直しが出来ないこともありますよね…
たとえば、歌ってみたのMIXを依頼され、受け取った音源が音割れしていることもあります。
そんなとき、必ずしも歌い直しをしてもらえるわけではありません…
そこで、歌ってみたのMIXで、音割れを補正する方法もご紹介しておきます。
iZotope RX
歌ってみたのMIXで、ボーカルの音割れを直すならiZotope RXを使いましょう!
歌ってみたであれば、下位バージョンのElementに付属しているツールで十分です!
ノイズの種類によって、いくつかツールが揃っています。
音割れを補正したい場合は、De-clipというツールを使いましょう!
De-clipの使い方
De-Clipは録音の段階で潰れてしまった波形を、元通りに直すツールです。
もし、上下に余白がない波形の場合は、De-Clipを使う前に余白を作る必要があります。
有料DAWであれば、クリップゲインという機能がついていると思います。
クリップゲイン機能を使って、波形の大きさを小さくし、上下に余白を作りましょう。
波形に余白が出来たら、De-clipをトラックにインサートしてください。
波形がつぶれている箇所を再生すると、De-clipのメーターが振れます。
続いて、いちばん大きくメーター振れているところより少し、下の位置まで、スレッショルドを下げましょう。
スレッショルドを下げすぎると、音が歪んでしまうのでやりすぎは注意です。
それから、De-clipで補正されたトラックを書き出すと、つぶれた波形が元通りになります。
補正前
補正後
あっという間に、つぶれた波形が元通りになっていますね!
スタンドアローン(アプリ)としても使える
iZotope RXは、通常プラグインとしてDAWのトラックにインサートして使います。
ですが、上位版のStandardとAdvancedであれば、DAWを使わず、スタンドアローン(アプリ)としても使えます。
ですので、歌ってみた以外の用途で使いたい人にもおすすめです!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、音割れを防ぐ方法や、修正方法について解説しました。
歌ってみた初心者は、意外と見落としていることが多い内容だったのではないでしょうか?
ボーカルのクオリティアップにもつながってきますので、ぜひ参考にしてみてください!
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