「ヒトリユラリ / Kanaria」の歌詞を徹底的に解釈。マインドブランドとの関係は？

Kanariaさんの楽曲「ヒトリユラリ」。

「リミックスを担当したMARETUさんの楽曲と繋がりがある？」

「自ら命を絶った女の子の歌？」

今回はKanariaさん「ヒトリユラリ」の歌詞の意味を徹底的に解釈していきます。

ヒトリユラリとは

作者は、2020年5月にボカロPデビューを果たしたばかりのKanariaさん。

初投稿からボカロ界隈全体で話題となり、たった数日で殿堂入りを果たしたり、有名歌い手やボカロPの方々がこぞって注目するほど。

そんなKanariさんの三作目となる「ヒトリユラリ」は、なんとMARETUさんがリミックスを担当しています。

MARETUさんが関わっているとなると、何か面白い仕掛けがあるんじゃないかと考察好きの方は思わずにはいられないのではないでしょうか。

早速「ヒトリユラリ」楽曲の考察へと入ります。

「ヒトリユラリ」の意味

イラストはMATERUさんの「マインドブランド」のオマージュ

MVのイラストを担当したのうさんのTwitterを拝見すると、この様なツイートを発見しました。

『ヒトリユラリ』のイラストは、MARETUさんの許可を頂き『マインドブランド』のオマージュとして制作しました。

【初音ミク】　マインドブランド　【オリジナル】

▼niconicohttps://t.co/L8wXAVJaqd

▼YouTubehttps://t.co/HmerkKCe0v

— のう (@nounoknown) October 17, 2020

イラストだけでなく、歌詞もこの楽曲とリンクする部分があるのでは？と

YouTubeのコメントを見る限り「マインドブランド」と「ヒトリユラリ」を聴き比べて、ピンときた方も多いみたいです。

楽曲の雰囲気や、歌詞に現在喋り言葉で使われることのないレトロなワード　etc…

共通する部分が沢山発見されました。

主人公は一人ぼっち

歌詞を見ると「一人」何度も繰り返し、とても強調しています。

頼れる友人や家族、恋人がいないと考えられますね。

「くらり」「ゆらり」もサビで何度も使われているのですが、

そういった状態に陥ると人はどうしても精神的にも追い詰められてしまうのではないでしょうか。

精神状態が著しく良くない様子を表現している様に見えます。

望まぬ妊娠をした女の子がキーワード？

MARETUさんの楽曲「マインドブランド」は、望まない妊娠をして堕ろすことになってしまった女の子を表現した楽曲なのでは？とMARETUさんファンの間では囁かれています。

「そこゆく嬢さん　逆子宿らせ」

「いついつ出やるの？かごめよかごめ」

などの歌詞を見る限り、その考察が有力だと私自身も考えております。

「望まぬ妊娠をした女の子」をキーワードに歌詞を見ていくと納得する部分が多く

「マインドブランド」との繋がりを含めて歌詞解釈を進めていきます。

「ヒトリユラリ」歌詞解釈

さよなら ただただ愛がないや

頭サビの一番最初にあるフレーズなのですが、

この楽曲だけを聴くと恋人や家族に向ける愛がないのかな？とも考えられます。

しかし「望まぬ妊娠」をキーワードに考えてみると、堕ろしてしまった我が子に向けた言葉とも考察できます。

望んでいなかったものであれば残酷ですが、そこに「愛がない」と思ってしまうケースも有り得ますよね。

愛する人との子供だったらここまで言い切るのはなかなか難しい様にも感じました。

もしかしたら、主人公の女の子は誰かに強要されて子供ができてしまった…という線も考えられます。

明日よりもずっと生きてたい

0:42、歌詞では「明日よりもずっと生きてたい！」となっていますが

「あなたよりもずっと生きてたい！」と聴こえてくるのが分かるでしょうか…？

初めは「聴き間違いかな？」とも思いましたが、

コメント欄を覗いてみると、他にも多数の方がそう聴こえるとコメントしていました。

ラストのサビの最後にここで聴こえた「あなたよりもずっと生きてたい！」と歌い、歌詞でもそう書かれているのですが

こちらとリンクさせていたのかもしれませんね。

この「あなた」なんですが、考えられるのは「堕ろした子供」が妥当ではないでしょうか。

歌詞に込められいるのは希望溢れた感情とはまず思えないですよね。

一人ぼっちで頼れる人が居なくなってしまったという事から

「お前さえ居なければ」という恨みの感情がここには込められているとも考えられます。

あらま忘れたような顔してんの

当事者ではない人たちに向けた言葉ではないでしょうか。

主人公からすれば「子供を堕ろす」というのは一生忘れられない事だろうし、ずっと残る傷であるはずです。

しかし第三者である周りの人たちは、そんな事件があったことはもう頭から抜けてしまっていて

今までと変わらない日常を送っている。

その後に続く「好きよ嫌よと馬鹿げた根性」と見下した様なフレーズは、

愛だ恋だのくだらないと、色恋沙汰から心が離れてしまい

それに浮ついている同級生たちがバカらしく見えてしまっている…という風に汲み取ることができます。

あなた一人ゆらり 夢で一人ゆらり

このフレーズを聴いてまず思ったのは、ここでの「あなた」も「堕ろしてしまった子供」で

夢に見てしまうほどに、子供を堕ろしてしまった事実に苛まれている様に見えました。

その子供も一人、主人公も一人。

後に続いた

「誰もいない隅の木陰で泣いた」

「誰もいないだけど」

は主人公と子供二人のシチュエーションを表しているのでは？と考察できます。

締めに「生きてたい！」と叫ぶ主人公。

堕ろした子供が生き返ることもないし、明日を生きることもできません。

今現在命のある主人公は、生きることを選び、生きたいと強く思っているのです。

そこには負けたくないという悔しい気持ちが込められているとも考えられます。

怠惰 欠落 裏切り 論争

時が来たぞと現る本性

いっそそのまま地獄へ落ちていけ

（歌詞引用元：Kanaria ヒトリユラリ YouTube概要欄より）

彼女を孕ませてしまった人が認知をしなかったのでは、と考えることができますよね。

もしこの相手が無理したことなら、恋人だったとしても、強い怒りや恨み、悲しみを感じてしまうのも仕方がありません。

「地獄へ落ちていけ」というフレーズが出るのも納得してしまいます。

私が泣いている

ラストのサビまでは「あなたが泣いている」だったところが、「私が泣いている」に変わっています。

なんだか他人事の様な言い方ですよね。

追い詰められて焦燥しきっている中どこか俯瞰して自分を見ている様子から、危うい状態であることを表しているのではないでしょうか。

そして最後、「あなたよりもずっと生きてたい！」と締めるのですが、

一人きりでも生き抜いてみせようと強く意思表示しています。

ここまで「あなた」を「堕ろした子供」なのではと考察してきましたが、

最後の「あなた」は味方になってくれなかった人たちも当てはまるのではないかという気がしてなりません。

ただ悲しみに暮れるのではなく、恨みや反骨精神を抱えながらも生き抜こうとする強い主人公の姿が描かれていることが分かりますよね。

最後に

今回は5月にボカロデビューしたてにも関わらず、今や時の人となったKanariaさんの「ヒトリユラリ」の歌詞解釈をさせて頂きました。

最後までお付き合い頂きありがとうございます。

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