「flos / R Sound Design」歌詞や花言葉の意味を徹底的に解釈

R Sound Designさんの「flos」のボカロ曲にはどんな物語や意味が込められているのでしょうか。

・花言葉の意味
・歌詞の意味や隠された物語

「flos」について徹底的に解釈していきます。

「flos」とは

「flos」は2018/03/08に公開されたR Sound Designさんのボカロ曲。

歌い手のいゔどっとさんがcoverしたことで一気に有名になっていった楽曲です。

flos　歌ってみた　【いゔどっと】

本家の再生数は100万回。いゔどっとさんは700万回。

cover曲を合わせれば1000万回以上再生されているのではないでしょうか。

儚く美しいメロディと歌詞には

果たしてどんな意味が込められているのか解釈していきます。

「flos」曲名の意味

曲名の「flos」はラテン語で花を意味しています。

英語のflowerの語源ともなっている言葉です。

「flos」には花以外にも３つの意味を持っています。

1. 花。
2. 最も良い部分。
3. 全盛
4. 装飾。飾り。

あえてflosという言葉を曲名に選んでいるということは、

「最も良い部分」「全盛期」などの意味も含まれている可能性が高いと考えられます。

実際に歌詞をみていくと失恋について描かれている楽曲だとわかるんです。

"最も幸せだったあの頃"そのような意味がflosという曲名にこめられているのではないでしょうか 。

歌詞に出てくる花の種類と意味

「flos」の曲には多数の花が出てきます。

花言葉と合わせて先にご紹介します。

1番の前に出てくる花

ダフニー/フィークス/アイリス/マーキア/リスラム/ミリカ/サビア/フロース

最初のイントロではこの8種類の花が登場します。

それぞれの花言葉や由来について詳しくご紹介します。

①ダフニー

ダフニーは沈丁花(ジンチョウゲ)という名前の花です。

花言葉は「栄光」「勝利」。

由来はギリシア神話の女神ダフネからきています。

ダフネの神話は神アポロンに求愛され拒むために月桂樹の木に姿を変えたという話です。

ダフニーの実は猛毒だそうです。

②フィークス

フィークスは無花果(イチジク)という名前の花です。

花言葉は「子宝に恵まれる」「実りある恋」「多産」

無花果の由来は、花を咲かせずに実をつけるように見えることから無花果と言われています。

そして、世界的に最も古い果樹の１つです。

③アイリス

アイリスは菖蒲(アヤメ)という名前の花。

花言葉は「希望」「信じる者の幸福」

由来は「Iris（アイリス）」はギリシャ語で「虹」を意味していて、

虹のような色とりどりの美しい花を咲かせることからきています。

④マーキア

出典：松江の花図鑑

マーキアは犬槐(イヌエンジュ)という名前の花。

花言葉は「上品」「幸福」「慕情」

由来はロシアの植物学者Maackの名前から取られています。

⑤リスラム

出典：NHK出版

リスラムは禊萩(ミソハギ)という名前の花。

花言葉は「純愛」「愛の悲しみ」

穢れを払う為の水を注いで悪魔を払う禊に使ったことから由来しています。

⑥ミリカ

ミリカは山桃(ヤマモモ)という名前の花。

花言葉は「教訓」「一途」「ただひとりを愛する」

山に自生して食べられることから由来しています。

⑦サビア

出典：https://ww1.fukuoka-edu.ac.jp/~fukuhara/keitai/aokadzura.html

サビアは青葛(アオカズラ)

花言葉は「芯の強さ」「活力」(葛の花言葉より)

栽培されていた場所の名前国栖が由来しています。

⑧フロース

ラテン語で"花"という意味。

先ほど詳しく書いたので割愛します。

イントロの花は「愛」を意味している？

イントロに出てきた8つの花。

花言葉をまとめると「恋」に関する言葉が多いように感じます。

そして曲名の「flos」は花全体を示す言葉でした。

「flos」には花言葉にまつわる「恋」の物語が描かれているのだと考えられます。

それでは歌詞解釈に移っていきます。

「flos」歌詞解釈

体感八度五分の意味とは？

体感八度五分の夢は軈て散ってしまった

主人公が公開している状態が描かれています。

体感八度五分は温度を示しています。

温度にすると38.5℃を表しています。

38.5℃は体温だと熱いですよね、その熱が冷めてしまったと歌詞で表現しています。

この熱とは「恋」という意味だと考えられるのですが、

体温が上昇するのは１時のことで、すぐに収まります。

体温にたとえている歌詞なのは、恋を１時のものだったと少し悲観的に捉えているからなのではないでしょうか。

半径八十五分の意味

半径八十五分の世界に囚われた儘

半径85cmとはなにを意味しているのでしょうか...？

これは自分の手が届く長さを意味していると考えられます。

自分の手が届ところまでが自分の世界だと表現されています。

その世界にずっと囚われていると言うことは

世界を広げられずに、自分の世界に閉じこもったままでいるのだと思います。

だから、主人公の想いは届かないのではないでしょうか。

flosは失恋の曲

本音を挿し罅割れた

本音を挿し罅(ヒビ)割れてしまった。

本音を言って関係が壊れてしまったことを

花を花瓶に挿して割れてしまったと比喩して表現しています。

主人公にとっての空が錆び色になっていると歌詞にあることからも

主人公は愛する人と別れてしまい憂いている状況です。

flosは「失恋」を歌っているのではないでしょうか。

代わりの新しい花とは...？

燻んだ日々を丁寧に 飾った花は直ぐに枯れてく

主人公は愛していた人を忘れるために新しい花を飾ります。

その新しい花とは「新しい恋人」を意味していると解釈できます。

一緒になっても直ぐに別れてしまうんじゃないでしょうか。

そうやって縋っても何も変わらないことを憂いていることがわかります。

代わりのいない君

主人公は恋人を変えたりしましたが、別れた恋人のことを忘れられません。

かけがえのないものを沢山くれた君はもういなくて

思い出ももう散ってしまったと歌詞に表現しています。

主人公は君がいない色あせた世界をモノクロに例えていて

涙が溢れています。

1番の歌詞ではわからなかった暗い部分が2番以降に徐々に出てきています。

歌詞の意味深な表現の意味

木漏れ日の中に柔らかく咲いた花は
雲の上で 違う星で 夢の先で揺れてる

木漏れ日の中の花は愛する人を意味しています。

その花が雲の上で違う星にいる。

愛した人はもう亡くなっていることを意味しているのでしょうか。

今までは失恋として考えていましたが、

会いたいのに恋しいのに会えないのは、

もう会えないところにいるということだと解釈できます。

脆く儚い恋人

燻んだ日々を丁寧に 飾った花は直ぐに枯れて

飾った花が直ぐに枯れていくのは、

愛する人がいなくなってしまった後に

時間がどんどん経ってしまうことを意味しているとも考えられます。

独り寂しい主人公の姿が描かれてます。

そんな、無情にも簡単に壊れてしまった二人の関係を表現していることがわかります。

最後に出てくる花の意味

サイマス

出典：NHK園芸

サイマスは伊吹麝香草(イブキジャコウソウ)という名前の花。

花言葉は「勇気」「行動」「潔癖症」「神聖」

リベス

リベスは酸塊(スグリ)という名前の花。

花言葉は「あなたの不機嫌が私を苦しめる」「私はあなたを喜ばせる」

アベリア

アベリアは花衝羽根空木(ツクバネウツギ)という名前の花。

花言葉は「強運」「謙虚」「謙譲」

セダム

セダムは万年草(マンネングサ)という名前の花。

花言葉は「私を思ってくださ」「落ち着き」「記憶」

フェリシア

出典：四季の山野草

フェリシアは瑠璃雛菊(ルリヒナギク)という名前の花。

花言葉は「幸福」「恵まれている」

オクナ

オクナは、R Sound Designさんが遊びで夢鼠木という漢字を当てています。

実際に、がくのついた実の形がミッキーマウスを思わせるので「ミッキーマウスの木」とも言われています。

実際にTwitterにてお話ししていました。

花言葉は「心躍る」「陽気」

リクニス

リクニスは仙翁(センノウ)という名前の花。

花言葉は「いつも愛して」「私の愛は不変」

花の意味「愛は変わらない」

最後に出てくる花には「不変の愛」「幸福」「謙虚」「あなたの不機嫌が私を苦しめる」など

愛についての葛藤が描かれています。

flosの曲を形作る「愛」「恋」は辛くも美しいことがわかります。

最後に

最後まで読んでいただきありがとうございます。

今回はR Sound Designさんの「flos」を歌詞解釈させていただきました。

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