話題の獅子志司(しししし)さんの曲「絶え間なく藍色」の歌詞、MVにはどんな意味が込められているのでしょうか?
絶え間なく藍色について徹底的に解釈していきます。
目次
「絶え間なく藍色」獅子志司
「絶え間なく藍色」はボカロPの獅子志司(しししし)さんの4作目となるボカロ曲です。
2019年6月に公開されてからself coverも含めると100万回以上再生されています。
"中毒性の高いループ動画と言葉遊びの多い歌詞"
全ての要素が重なって何回も何回も聴きたくなる曲です。
ご本人のセルフカバーも素敵なので是非お聴きください。
「絶え間なく藍色」歌詞・MV解釈
曲名の意味
「絶え間なく藍色」を分解すると以下のような意味として捉えられます。
【言葉の意味】
●絶え間ない:止むことが無い、連続的、中断することがない
●藍色:藍で染めた色。くすんだ青。染める回数によって濃淡が変わる。
藍色のポジティブなイメージは「誠実・信頼・冷静・真面目」など、ネガティブな意味では「緊張・自己抑制・孤独」です。
絶え間ないの意味から「ずっと継続される"何か"」を示していることがわかります。
藍色のイメージからポジティブにもネガティブにも解釈できるため、解釈を通して意味を見ていきます。
MVの少年A:背中の文字の意味
真ん中に出てくる人物は歌詞からとって「少年A」とします。
少年Aはカバンを持ってきてずっと何かを探しているような動きをしています。
そして気になるのは少年の背中にある「C4」の文字。
C4の意味は「軍用プラスチック爆薬」です。
この爆薬は、粘土状のもので舐めると中毒症状も起こします。
少年は「爆弾」を抱えている意味でも捉えられ、実際にMVでも爆発するシーンが描かれています。
また、作曲者の名前が「獅子志司(しししし)」だから「cccc=c4」もかけているかもしれません...
それでは歌詞解釈を進めていきます。
描いているのは"戦争"?
あてのない最前線にどうして
「最前線」の意味は、戦場の最前列で敵と直接的に接する線です。
少年Aの背中に爆薬C4の文字があることからも、歌詞によって表現したいことは「戦い・戦争」を通して描かれていると解釈できます。
少年Aは、理性が欠如し自分のために戦っている様子がわかります。
「無知の彼は僕の頭上」という歌詞は空からの攻撃を意味していて、自分の知らない事によって自滅することを示唆していると考えられます。
そして終わらない戦いへの恐怖と終わらせるため(勝利)の希望に葛藤しています。
少年Aの届かない夢...
如何せんアイロニー告げてタイトに
栄誉なんて案外ノリ
アイロニーの意味は皮肉です。
少年Aは、"栄誉=他人の評価"に重きを置いていない事が歌詞からわかります。
その代わり自分自身についての葛藤があって
日々変わり続け絶え間なく続く毎日に嫌気がさし、不甲斐ない夢はもう十分と言っています。
将来について、届かない夢を持っているのではないでしょうか?
日々を戦場に例えていることからも少年Aの生きづらさが表現されている事がわかります。
過去の自分を捨て去る勇気
やった者勝ちに躊躇
捨てされ左脳も意地も
左脳は論理的思考を司る脳で「論理」「冷静さ」「合理的」のような印象がある言葉です。
反対の右脳は記憶を司り、「感情」「感性」などを表します。
「捨てされ左脳」の文字があることからも少年Aは「冷静で合理的」な人格だと考えられます。
そして「やった者勝ち」の歌詞があるように
少年Aにとって合理的な状況が発生しておらず戸惑っていることからも、今の自分を捨て去らないと生きていけない状況なのではないでしょうか?
正解がない矛盾とは
正解のない矛盾の向こうに 〜 無垢な心情じゃ1の二乗
歌詞の「正解のない矛盾」は、人は何か目標に向かって生きているのに
目標ですら自分で変えることができて、目標にも生き方にも正解がないことを矛盾だと表現していると解釈できます。
正解のない人生に悩んでいる少年Aは、論理的だからこそ好きな目標を見出せないのではないでしょうか?
また歌詞の「無垢な心情じゃ1の二乗」は、何も知らないままではどうあがいても変わらない。
右脳が「記憶」を司っていることからも左脳の強い少年Aは経験を蓄積する事ができないのかもしれません。
少年Aの憧れ
「不滅なんて安牌のみ」の歌詞は「滅びないことは害もなく扱いやすい人や選択肢だ」という意味です。
表現の仕方的にも少年Aは変わらないことに肯定的ではありません。
初めの歌詞では変わることに嫌悪を抱いていましたが、変わっていない自分を卑下しているような表現から考え方が変わって来ています。
前の歌詞にあるように、感情的な右脳的な人に憧れているのではないでしょうか?
お我がメロス寝ずのエンドレス
メロスは太宰治さんが書いた小説「走れメロス」の主人公の名前だと考えられます。
物語のあらすじは以下となります。
処刑されるのを承知の上で友情を守ったメロスが、人の心を信じられない王に信頼することの尊さを悟らせる物語。
メロスの物語を知る人は多いのではないでしょうか?
ここでいう「メロス寝ずエンドレス」は、メロスが無茶をして走りまくる様子を永遠と続けている様子を意味すると考えられます。
終わりがないのにひたすら一生懸命走る状況を続けていることは「地獄」だと考えられます。
これは、地獄だと認識し主人公が未来なくずっと続けてきた普遍が変わる瞬間だと解釈できます。
報われない想い。だから絶え間なく
「こうでありたい」と求めても恋やお金も満足に手に入らず届かない。
そんな状況で本当に報われているのかと少年Aは考えています。
主人公は、報われない事が怖くて現状維持をしていたと考えられます。
理想と現実のギャップに悩んでいます。
少年Aとは?
ここで触れますが「少年A」について知らない方も多いのでは?と思い補足します。
少年Aは、神戸連続児童殺傷事件の犯人で当時「14歳の中学生」でした。
残忍な事件にも関わらず、少年法に守られ名前は伏せられていたそうです。
本人が書いた本『絶歌 神戸連続児童殺傷事件』には「元少年A」の名義で出しています。
少年Aの名前を歌詞に含めていることも含めて、絶え間なく藍色の少年Aは中学生ごろの男子を意味していると思います。
理解されないこと、残虐性などの意味を入れるためにその表記にしたのでしょうか?
少年Aの黒い感情
Youtube:絶え間なく藍色 / 初音ミクより
「笑う角には福きたる」ということわざがありますが、歌詞では「笑う門に来る事変」と表現しています。
意味合いが全く反対で"事変"には武力行為、騒乱などの意味が含まれます。
幸せな人を憎んでいるという少年Aの感情が込められていると解釈できます。
MVではこの歌詞の付近で路地裏の暗い部分が映し出されることからも、主人公の黒い部分だと考えられます。
またMVの「東方牙科」は中国語で歯科を意味しています。主人公の牙(敵意)をとることを示唆しているのでしょうか?
矛盾
向いてないと杭を打って
ついてないと賽を置いた
少年Aは、諦めグセが強いことが歌詞からわかります。
「目覚めればまた藍色」=結局変われないことを示唆する言葉です。
それでも「(夢に)届かないのは嫌なんだ」と諦めたくないという葛藤や矛盾があります。
少年Aの最後
悔いはないと心臓売った勝算なんてない
歌詞にあることからも論理的ではない打算的な方法を試している事がわかります。
ですが、心臓がなければ人は生きる事ができません。
少年Aは現世を諦めて来世に期待していると解釈できます。
来世で会えたら
限りないこの浮世に笑おう
この歌詞からもわかるように、自決している事がわかります。
本人は変わりたくても変われない理解されないことに戸惑い葛藤しましたが
次の人生では笑えることを祈って命を落とします。
最後に
「絶え間なく藍色」では、理解されず葛藤する少年Aの姿が描かれていました。
最初に藍色の意味について考えましたが少年Aの「孤独」を意味していたのかもしれません..
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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