「ストリーミングハート/DECO*27」歌詞の意味を徹底的に考察

DECO*27さんの神曲「ストリーミングハート」にはどんな物語や意味が込められているのでしょうか。

「ストリーミングハート」について徹底的に解釈していきます。

「ストリーミングハート」とは

2014/03/21に公開されたDECO*27さんの「ストリーミングハート」。

リリースから5年以上たった今でもボカロファンに愛されている神曲です。

ストリーミングハートの歌詞の中には

「弱虫」「アイマイ（愛迷）」「エゴママ」など「これまで」

DECO*27さんの過去曲のタイトルが多数散りばめられていて、

"昔の自分を取り入れつつ、先に行くよ"

というDECO*27さんの想いが込められた楽曲です。

(CINRA.NET：ニコ動文化の今までとこれから DECO*27インタビューより)

それでは歌詞・MV解釈に移っていきます。

曲名の意味

"ストリーミング "は、音声や動画などのファイルをダウンロードしながら再生できるダウンロード方式です。

"ハート"は、心・心臓・気持ち・愛情...を意味します。

ストリーミングハートは"愛情(愛)の定義"なのではないでしょうか。

ストリーミングはダウンロード=自分に入れながら、再生=外に発信することだと言い換えられます。

愛は受け取るだけではダメで自分からも相手に伝えていかなければいけないことを示唆していると解釈できます。

だからストリーミングという言葉を曲名に入れていると考えられます。

登場人物

ストリーミングハートの主役となるのは恋人の男性と女性です。

お互いに好きなのにすれ違っている様子がMVに描かれています。

そしてこの二人の間に立つのが初音ミクです。

初音ミクは二人をハッピーエンドそれとも破局に追い込むのでしょうか...

歌詞・MV解釈

ヒロインが立ち向かう壁とは

イントロでは頭を抱えた男性が何重もの檻や鉄線で囲まれていて

「Dont come」(来ないで)
「Look」(見て)
「Well come」(ようこそ)
「Please...Please Find me.」(どうか、どうか私を見つけて)

文字が格子の間に描かれています。

この言葉には相反する意味が込められていて、

本心を見て欲しいけど見ないで欲しいといった

矛盾した感情が男性を張り巡らせている様子を檻として表現されていると解釈できます。

実際に歌詞では「ウソと本音の間　上手く隠しといた」と表現されています。

そして、この男性の本心を出すために女性が立ち向かっていく様子が描かれていきます。

男性の葛藤

独りぼっちが嫌同士で一緒になれば二人でハッピー。

そんな風に簡単に幸せを掴めるわけもなく

二人になれば次は一人が羨ましくなってしまう。

隣の芝は青く見えるように、無い物ねだりを繰り返してしまいます。

その中でもMVでは二人が幸せにいる瞬間が走馬灯のようにかけていくことから

幸せと感じているけど

満たされない感情に男性は悩んでいる状況が描かれています。

逃げ道とは...？

浮き沈みの満たされない感情は固定されずずっと不安定なままです。

不安定な感情を抱えた男性はフラフラと歩き出します。

足を崩し下に落ちていき、それを初音ミクがじっと見つめています。

溺れそうになった代償に　また酸素を見つけちゃうんだ

溺れそうになっている=苦しさ
酸素=逃げ道

歌詞では苦しさの中の逃げ道を描いていると考えられます。

男性はせっかく好きな人と恋人になり幸せになったはずなのに

苦しいと感じ逃げてしまいそうになります。

それは、男性が否定されてまた独りになってしまうのが怖いからではないでしょうか。

だから幸せになることから逃げたくなっているのではと推測できます。

本当にただ落ちていくだけなのか

落ちることが心地よくて弱虫だねと歌詞では言っています。

ですが、落ちていく際に初音ミクに包み込まれてい区様子が描かれていて

独りぼっちの心地よさを演出しているように感じますが

落ちていくシーンの最後に男性は

初音ミクに対して「おぞましさ」を感じている表情をしていることがわかります。

ミクは男性の弱みにつけ込んで落とそうとしているのでしょうか。

愛情の裏返し

好きでいたって　歪んでく内声
嫌いになってしまえたら　大成功

好きでいても不安で好きすぎておかしくなりそうになる。

それならいっそ最初から好きにならなければいい。

感情の裏返しのような想いが歌詞から伝わってきます。

だから思ってもいないような「嫌い」と言う言葉が出てしまうのではないでしょうか。

MVでも男性は女性を包帯で縛り声を出せないようにしています。

なんて言われるかわからない恐れを感じでいると解釈できます。

男性はとても不器用で繊細なのかもしれません。

本音が出せなくなってしまった男性

一人が嫌で、二人が嫌になっても嫌だった。

なら自分がもう一人いれば解決するんじゃないか。

「自分自身なら絶対に自分を捨てない」

だから誰かと寄り添うより

自分をもう一人作ってしまえばいいと考えています。

男性の誰かに裏切られたくない。感情が溢れ出ていると解釈できます。

このタイミングで

MVでは鏡から出てきた顔にハートマークのついた男性に入れ替わります。

ハートマークのついた男性は、男性の心を守るために作った自分で

男性の心が「(裏切られることへの)恐怖」に囚われて

表に出てこなくなったことを表現していると解釈できます。

男性がミクと抱き合っているシーンが描かれていますが、

ミクは男性を自分だけのものにしたいのでしょうか。

ミクの思惑が少しづつ表面に出てきています。

もう一人のミク

ミクは男性に寄り添うとともに

女性のことも手助けしているようなシーンが描かれています。

推測ですが

ミクは誰の心にも寄り添っていて、

その人の心を良い方向にも悪い方向にも後押ししているのではないでしょうか。

だから逃げたい男性には落ちて行く心地よさを

女性には男性の心の壁を破る武器を渡していると解釈できます。

男性の目に映ったミクの理由

前の歌詞ではミクに対して

おぞましいような感情を向けた男性が一瞬見えましたよね。

初音ミクは機械のアンドロイドで人ではありません。

だから感情を完璧には読み取れない可能性があります。

ミクが男性の表面的な「逃げたい」感情を読み取ってしまって

本音までは汲み取れず暴走し別の結果が生まれてしまったのではないかと考えられます。

ミクに操られる男性

ハートマークの顔の男性は初音ミクを操り人形のように動かしています。

ですが次の瞬間

操っていたのはミクだったことがわかります。

Youtube：DECO*27 - ストリーミングハート feat. 初音ミクより

ミクの男性を思いやる気持ちが暴走して

結果的に男性を操ってしまっている状況になっているのかもしれません。

エゴママと知りながらも ヤメラレナイのさ

歌詞にもそうありますが、

自分勝手すぎる男性がミクにも伝染してしまったのでしょうか。

エゴママ：自分勝手で自分のことしか考えていないこと。

ラストシーンのミク二人

女性が本当の姿ではないハートマークの男性に殴りかかります。

その瞬間に二人のミクが一瞬現れ、

左の影がついているミクが男性についていたミクだと考えられます。

二人は最初から結末がわかっていたように

「さあ、どうぞ」といった形で手を差しのばしています。

ミクは二人の結末が見えていたからこそ誘引していたのかもしれません...

そして殴られる瞬間男性は悲しいような笑顔を浮かべます。

女性によって男性の心は救われたことを示唆していると会社できます。

最後に

ラストシーンのミク2人を見たときには鳥肌がたちました。

男性はストリーミングハートできているかわかりませんが、

女性の熱さに本当に痺れました。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

今回はDECO*27さんの「ストリーミングハート」を歌詞解釈させていただきました。

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